うさぎの血尿

コラム第一回はうさぎの血尿について書いてみたいと思います。

うさぎは、元々色々な性状のおしっこをします。

普通の透明な尿

白っぽいサラサラしたものが混ざっている尿

オレンジ~赤っぽい尿

いったいどれが正常でどれが異常なのでしょうか。

少なくとも血尿かどうかは見た目だけではわかりません。
透明に見えても見た目にはわからない少量の出血が混ざっていることもありますし、
うさぎは健康でも赤っぽい尿をする事があります。
そこをしっかり調べるためには、尿をもって動物病院で調べる必要があります。

血液が混ざっていない場合、上に書いたそれぞれの尿はどういう状況なのでしょうか。

普通の透明な尿
健康的な尿です。

白っぽいサラサラしたものが混ざっている尿
カルシウム結晶が混ざっている尿です。うさぎは過剰なカルシウムを尿と一緒に排出するので、それが濃いと結晶化してサラサラした尿になります。
この状況自体は病気ではありませんが、あまりにも尿の中のカルシウムが濃いと砂粒のような結晶がさらに固まって結石という石になってしまいます。
結石ができるとそれにより膀胱炎をおこしたり血尿をおこすようになります。

オレンジ~赤っぽい尿
血液ではない場合、それはポルフィリンという色素成分が混ざっている尿です。
ポルフィリンは食物からの色素成分だと言われていますが、100%正確なところはわかっていません。
しかし、純粋なポルフィリン尿の場合、うさぎさんでは正常で治療の必要は全く無いことはわかっています。
見た目だけでは血尿との正確な判断はつきません。

結局、全部正常な訳です。それでは血尿が出てしまう場合の原因はなんなのでしょう。

血尿の原因は?

・子宮疾患

・結石による膀胱炎

・その他

大きくわけるとこんな感じです。その他の原因にも色々ありますが、子宮疾患と結石のどちらかが原因なケースが大半である印象です。
高齢の女の子であればあるほど、子宮疾患の可能性は高くなります。原因を調べるには尿検査、レントゲン検査、症状の確認などによって行ないます。

血尿時に確認したいこと

・性別(避妊去勢手術済みかどうかも)
・おしっこをするときに痛がってるか(変にお尻をあげるような姿勢が多い)
・一回のおしっこの量
・おしっこの後に尿漏れのような感じがあるか
・血尿は毎回か、たまにか。
・ペットシーツなどにした場合、尿全体が赤いのか、透明な尿の中に赤い染みがつくのか
・元気食欲に変化はあるか
などなど

これらの情報から子宮疾患なのか結石なのかどちらでもないのか、かなり予測が付きます。
動物病院へお越しの際はこの辺りの様子を見てきていただけると大変助かります。

血尿がでたらすぐに病院へ行くべき?

緊急を要する場合もありますのでなるべく早めにお越しください。

怖いケースその1
膀胱結石が尿道に詰まってしまい血尿どころか尿が出なくなってしまうケース。うさぎさんでは稀だと思いますが、おしっこを全くだせなくなってしまいますので、この状況で様子を見ると1~2日で亡くなってしまいます。

怖いケースその2
子宮疾患の出血だった場合、少量の出血だったのが、何かの拍子に子宮の太い血管が切れてしまうと大出血を起こします。この場合、血尿なんてレベルではなく、血液そのものが大量にでてきます。
朝起きたら、ケージが血まみれだったと駆け込んでこられた飼い主さんもいらっしゃいます。この場合、一刻も早く手術で出血元の子宮を摘出しなければなりません。本当に早いと数時間で亡くなってしまいます。突然なので、飼主さまもパニックになります。
ちなみに、子宮疾患自体は高齢の子に多くなりますが、この大出血パターンは若い子の方が多い印象があります、個人的に。
子宮からの出血で血尿が出ている場合、こうなるリスクのある状態だと考えてください。

治療方法は?

・結石の場合、石が小さければ内科的に石をおしっこと一緒に流していく治療を行ないます。尿道を通らないサイズまで石が大きくなっていた場合は手術でとりのぞくしかありません。

・子宮疾患の場合は、手術しか治す方法ありません。しかし、子宮ガンで肺などに転移していた場合は手術でも治す事は不可能です。

予防はできないの?

・結石予防はとにもかくにも食生活が大切になります。
詳しくは、後日書く予定のうさぎの食事コラムで記載したいと思いますが、最も大切なのは実は水分です。
水分をいっぱいとる食生活を心掛けてください。

・子宮疾患の予防は現時点では有効な方法はわかっていません。
これも詳しくは後日うさぎの避妊手術についてだけでコラムを書く予定ですが
現時点では、病気になる前に避妊手術をするしか予防方法は確立されていません。